幾重にも重ねた、デザインの新境地。

kiminori morishita 2019 autumn and winter

複数要素を織りまぜることで生じる新しいニュアンスが、発想の原点。表裏や左右で異なる、幾重にも重ねたデザインとシルエット。さらに、服の構造的な部分にも踏み込み、アウターの付属になるライナーの捉え方を変えて、単品でも主役となるものに昇華させることで、複数通りのトランスフォームが楽しめる多面性を備えた。

あえて時代感に囚われず、アウターの特徴的な要素をドッキングさせた360°で人の目を止めるデザイン。前後、左右に散りばめたディテールが、見る角度によって異なるニュアンスを生み、印象を引き立てる。

異素材感を一層際立たせる大胆な切り替えデザイン。リバーシブル仕様になったアウターは、一部をジップで着脱することで、さらに表情を変化させる。すべては凝り固まったデザインに対する新たな提言。

性差を感じさせないパターンと生地選びにも表れた、いかなる境界線にも縛られないKiminorimorishitaの服作り。スタイルを断定しないアプローチが、受け手の自由な発想や解釈を巡らせる。